I藤 |
昭和館は、戦中・戦後の国民生活にかかわる歴史的資料や情報を保存・展示しています。
7階常設展示室には、「母と子の戦中・戦後」をメインテーマとして、昭和10年頃から30年頃までの国民生活上の労苦を伝える約700点の実物資料が展示されています。
最初のブースには「家族の別れ」という表題が付けられており、出征の際、日の丸に親戚や知人がそれぞれの名前を揮毫(きごう)して持参したとされる寄せ書きや千人針のほか、召集令状などがありました。
次のブース「家族への想い」では、出征によって離ればなれになった家族が言葉を交わせたのは、軍事郵便に限られ、戦地の様子などについても検閲を受けたため、正確な内容が伝わらなかったという状況が良く分りました。
展示物については無料貸し出しの携帯音声案内でも情報を聞くことができ、施設が充実していると感じました。
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彩茸 |
昭和館は、「戦中・戦後の国民生活の労苦を後世代に伝える」施設とのこと。
展示されている様々な「実物」はとてもよく整頓されていて、写真撮影が可能、また実際に触ることができるものもある。
このように国民生活とはいえ、全体を通して見て行くとつい、教科書を眺めている気になってしまう。
これらの「生活の記録」の背後にある何百万の個々の人々の具体的な生活、様々な理由で記録からははみ出てしまうたくさんの人々の生活、これらが祖父母ー両親ー自分へと続く、たかが60数年のことだという事実、そのようなことを想像しながら歩いた。
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H・O |
【資料を観る視点を考える〜 昭和館を訪ねて】
戦前・戦中の諸資料を展示する施設には、いくつかの傾向があると思います。@二度と戦争を起こしてはならないという立場の施設、A国のために尽くした人々を称えることを大きな目的にした施設、というように大きくわけられるのではないでしょうか。このうち、@の方は、戦時中の人々の労苦を風化させないことを重視するところがある一方で、戦争の責任を明確にし、戦争に反対した人々のたたかいを含めて展示するところもあります。昭和館の建設の際にも、それをどのような施設にするかを巡ってこのような議論があったように記憶しています。
このような施設を見学する側も展示物をどのような立場・視点で観るのかが重要だと思います。昭和館がどのような趣旨でつくられているかは、ぜひ直接足を運んでみて自分なりに検証していただきたいと思います。
私自身は二度と戦争を起こしてはならないという立場で当時の資料に接し、学び、それを人々に伝えていきたいと思います。昭和館は靖国神社のすぐそばにあります。靖国神社内にある施設である遊就館の展示の内容と見比べながら観賞するのも良いと思われます。
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【昭和館 利用のための案内】
(1)開館時間:午前10時-午後5時30分(入館時間は午後5時まで)
(2)休館日
月曜日(祝日または振替休日の場合はその翌日)
年末年始(12月28日から1月4日
(3)常設展示室入場料(消費税を含む)
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個人 |
団体(20名以上団体扱い) |
65歳以上 |
\270 |
\230 |
大人 |
\300 |
\230 |
高校・大学生 |
\150 |
\110 |
小・中学生 |
\80 |
\60 |
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<場所・連絡先>
〒102-0074 東京都千代田区九段南1-6-1
TEL.03-3222-2577 FAX.03-3222-2575
[地下鉄東西線・新宿線・半蔵門線<九段下駅/4番出口>、
JR飯田橋駅から徒歩約10分]
昭和館 公式HP |
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